日本総合診療医学会
 
 
 
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日本総合診療医学会について
 
運営委員長からのメッセージ

ようこそ日本総合診療医学会のホームページへ


総合診療とは、人々が日々の暮らしの中で直面するさまざまの健康上の心配事について、患者さんの視点に立って総合的に問題解決を図ろうとする医師の立場を指しています。したがって従来の専門医と異なり、特定の臓器や疾患にこだわらないところが総合診療医の特徴といえます。
しかし、これだけでは総合診療医がどんな医師なのかよく分からないに違いありません。総合診療ということばで真っ先に思い浮かべていただきたいのは地域で活躍する身近な「かかりつけ医」です。黒澤映画でおなじみの「赤ひげ」も、幕末期に江戸の下町で活躍する民衆思いの医師の姿を描いていますが、最近では、家族ぐるみで健康問題について相談できるドクターという意味で「家庭医」という呼び方が提唱され、拡がりつつあります。
しかし、ひとくちに地域で活躍すると言っても、山間僻地や離島の地域医療、大都会や郊外の地域医療にはそれぞれに特有の役割があります。また、どの地域でも中小病院が多いのが我が国の特徴ですが、このような地域支援型の病院で働く内科系医師も、臓器別専門診療医というよりは住民のニーズに対応した幅広い診療に従事する総合診療医として活躍していることが多いようです。
更に、最近では大学病院や研修病院などの大病院にも総合診療医の活躍の場が広がっています。大病院では専門医による臓器別診療が中心になりますが、往々にして診断の困難な患者さん、患者さんにとって身近な問題、心理社会的な問題への対応が不十分になりがちです。そのため、総合外来や総合診療科(部)を開設して診療科間の連携を良くし、患者さんの多様なニーズに応えるだけでなく、患者安全、院内感染対策、地域医療連携などにおける役割を期待する病院が増えています。また、大病院は研修病院として医師の養成にも大きな役割を果たしていますが、総合診療医が研修医指導の任に当たっていることが多く、大病院で働く総合診療医(米国ではホスピタリストと呼ばれています)の存在はますます注目されています。
日本総合診療医学会は、上に述べたように、診療の”場”は異なっても患者さんと共に歩む総合的な診療姿勢を持った医師(Generalist)を代表する学術団体です。私たちは未来志向の診療科としての自負を持って、総合診療の発展、次代を担う若手総合診療医の育成、総合診療に関する研究を推進すると共に、医療改革のリーダーとして医療全般の質向上を目指す学会活動を展開しています。
私どもの活動に是非ご支援を賜りますよう宜しくお願いします。

日本総合診療医学会運営委員長
小泉俊三


事業内容
1.学術集会(年1回)
2.General Medicine(年1〜2回発行)
3.学会抄録・邦文誌(年1回発行)
4.ニューズレター(年3〜4回発行)
5.運営委員会(年3〜4回)
6.その他
学会の基本理念
診療
1. 特定の臓器や疾患に偏らず,患者のニーズに応じて精神・心理・社会的な問題にも目を向ける。
2. 医療面接、身体診察、簡易検査などの基本的臨床技能を重視した診療を行う。
3. 患者の問題解決を図るため、臨床推論や判断科学(Decision Science)の成果を活用する。
4. 患者アウトカム(Outcome)を重視した「根拠に基づく医療(Evidence-Based Medicine)」を実践する。
5. 医療者間のコミュニケーション、協調・協力を大切にし、必要に応じて専門医や関連医療職者、 家族等と連携して、継続的なチーム医療を実践する。
教育
豊かな人間性を備え、職業人としての自覚を持つと共に、基本的臨床能力と問題解決能力を身に付
け、地域や大病院のなかで総合診療を担うことの出来る医師を養成する。
研究
臨床疫学、医療社会学、医療倫理、医療制度等、関連領域の研究活動を行うとともに、医療安
全・医療の質向上のためのシステムと研究を推進する。
運営委員一覧
(2007-2009)
氏名 所属
生坂 政臣 千葉大学医学部附属病院総合診療部
井村 洋 飯塚病院総合診療科
大滝 純司 東京医科大学病院総合診療科
大西 弘高 東京大学医学教育国際協力研究センター
大野 毎子 唐津市民病院
小泉 俊三 佐賀大学医学部附属病院総合診療部
小泉 順二 金沢大学医学部附属病院総合診療部・総合診療内科
郡  義明 天理よろず相談所病院総合診療教育部
杉本 元信 東邦大学医学部総合診療・急病科学講座
武田 裕子 東京大学医学教育国際協力研究センター
伴 信太郎 名古屋大学医学部附属病院総合診療部
尾藤 誠司 国立病院機構本部医療部研究課
福井 次矢 聖路加国際病院
福原 俊一 京都大学大学院医学研究科 医療疫学分野 
松村 理司 洛和会音羽病院院長
箕輪 良行 聖マリアンナ医科大学病院
山城 清二 富山大学附属病院総合診療部
山本 和利 札幌医科大学地域医療総合医学講座
内藤 俊夫 順天堂大学医学部総合診療科
新運営委員紹介
@運営委員就任にあたっての抱負
A現在診療・研究・教育で最も力を注いでいること
生坂 政臣 千葉大学医学部附属病院総合診療部
  医療激動期の今が、ジェネラリストとしての地位を確立するチャンスです。総合診療医、プライマリ・ケア医、家庭医・・・、呼称など各学会とも譲り難いところもあるでしょうが、大同団結できるように努力したいと思います。
井村 洋 飯塚病院総合診療科
 

高齢化と医療の偏在は、一般診療現場での混乱と浪費を加速し、総合医を渇望する声が大きくなりました。私見ですが、実情に見合う総合医の将来像は、以下の3つのタイプではないでしょうか。

1)「家庭医マインドを持った病院ジェネラリスト」

2)「救急外来、病棟診療も厭わない家庭医」

3)「診療所・小病院の機能と限界を理解し協力する救急医」

地方の研修病院を活用し、何れかでだけではなく、これらの何れも併せ持つ総合医の育成モデル提示を目指します。

大滝 純司 東京医科大学病院総合診療科
  @プライマリ・ケア領域の諸学会と協力し、標榜可能な専門医制度の実現を目指します。大学以外の会員に魅力ある学会になるよう努めます。
A西新宿にある東京医大病院で総合診療科を始めました。スローガンは「東京都心にプライマリ・ケア教育の拠点をつくる」です。
大西 弘高 東京大学医学教育国際協力研究センター
  @医学教育の専門家としての扱いを受けることが増えつつありますが,その背景を活かしてプライマリ・ケア系の後期研修プログラム構築に尽力したいと考えています。
Aカブール医科大学(アフガニスタン)の医学教育改革の支援.GPの育成が課題なのは,発展途上国でも同様かそれ以上です。
大野 毎子 唐津市民病院
 

@仕事面では限りなく診療所に近い小病院である当院で総合診療の後期研修医を受け入れることを目標にソフト、ハード両面の準備を進めていること。私的には7歳になるルーズな長女があと片付けをちゃんとできるように仕込むこと。

A男性はもちろん、女性ジェネラリストのキャリア形成を支援する仕組みが学会としてもできるように具体的な提案をしていきたいと思います。

小泉 俊三 佐賀大学医学部附属病院総合診療部
  @本来は2期と思っていた運営委員長を3期目も務めることとなりました。総合診療のCore Valueを、総合診療をやってみたいと思える具体的な形を示すことによって、次世代に引き継ぎたいと考えています。
A患者中心の良質の医療を提供するためにも、良医を育てるためにも、医療現場に安全文化を根付かせることとエビデンスに基づいた医療の実践が重要と考えています。エビデンス発信の場である学会誌の充実に力を注ぎたいと考えています。
小泉 順二 金沢大学医学部附属病院総合診療部・総合診療内科
  @まずは第15回日本総合診療医学会を稔りあるものにすること。多くのジェネラリストが集まり、学会として診療の質の向上に貢献できるよう努力する。
A診療スタッフを確保し総合診療医を認識してもらい、学生には外来診療実習などで EBM、臨床推論を理解してもらう。
郡  義明 天理よろず相談所病院総合診療教育部
  @21世紀の日本の医療のニーズを見据えた将来性、実効性のある総合診療(とくに病院ジェネラリスト養成)後期研修プログラムの青写真作りに尽力したい。また、若手医師の興味や能力を伸ばすために、総合診療に関するクリニカルパールを発表する勉強会(紙上討論も含めて) を作りたいと考えている。
A内科領域のプライマリーケアーの他に、膠原病、感染症、不明熱、原発不明癌の診療に力を入れている。当院の膠原病の臨床は、すでに国内でトップレベルにあると自負している。
杉本 元信 東邦大学医学部総合診療・急病科学講座
  本学会に臨床研究や症例関連で魅力ある演題が多くなると良いと思います。私共は内科、外科、感染症科、救命・救急センター、東洋医学科のスタッフが在籍するユニークな施設で、日夜楽しく仕事しています。
武田 裕子 東京大学医学教育国際協力研究センター
  総合診療医の役割や得意領域について、医療者だけでなく一般の方々にも学会として発信していく必要を感じています。参加したら元気になったと感じる学会、日々役立つサポートが得られる学会を共にめざしませんか
伴 信太郎 名古屋大学医学部附属病院総合診療部
  卒前教育でも、卒後教育でも総合診療が一つの専門領域として認識されるようになりつつあります。私はかねてから、'細分化する専門医'に対する'総合する専門医'という概念で考えています。今後'総合する専門医'の認定のあり方で日本総合診療医学会の果たす役割は極めて重要であり、微力を尽くしたいと思います。
尾藤 誠司 国立病院機構本部医療部研究課
  @今回の任期にあたっては、現実的なプログラムや成果物に対して意識的に行動したいと思います。やはり人のネットワークが鍵です。若い医師へのメンタリングを、学会のシステムとして実現させたいです。
A「現場感覚」を重視した多施設臨床研究活動の基盤づくりで支援をしています。
福井 次矢 聖路加国際病院
  @臨床疫学の方法論を用いた研究の発展に寄与したいと思っています。
A聖路加国際病院が提供している診療の質をQuality Indicatorsとして公開し、主な指標については数値を改善するための方略を実践すること。
福原 俊一 京都大学大学院医学研究科 医療疫学分野
 

@診療や政策に還元できる臨床研究の発信と研究者人材育成です。京大MCRコース臨床研究デザイン塾に意欲のあるPC医が参加しています。しかしその後のプロジェクト実施、キャリアパス形成は大きな課題です。

A総合診療医学会はアイデンティティを模索するフェイズから、そろそろ次のフェイズを迎えていると思います。この学会が臨床研究の成果を切磋琢磨しあう新しい学術コミュニティとなるために、ささやかながら貢献したいと思っています。

松村 理司 洛和会音羽病院院長
 

@自分の病院の繁栄を願うというより、その崩壊を何とか防ごうとする作業に精一杯の日々です。医政の動向と医療過誤発生の有無には敏感なのですが、医学・医療の大局からめっきり遠ざかっています。

A当院の中に大規模で質の高い総合診療科を築こうと躍起になっております。病院の中で専門医が乏しくなったと叫ばれる今こそ、総合診療が真価を発揮すべき絶好の機会に思えてなりません。

箕輪 良行 聖マリアンナ医科大学病院
  唯一、総合診療のポジションにいない運営委員ですが、抱負は、「病院内ジェネラリスト」を増やすことと「ジェネラリスト」としてキャリアを積もうとしている仲間を応援することです。救急診療の現場には週に最低8-12時間はいることを目指し、学生教育と研修医指導も週に12時間は臨床の材料で何とか確保しようと努めています。すこし研究はさぼってます。1-2年後にまた取り組もうと願っています。
山城 清二 富山大学附属病院総合診療部
  @ 後期研修プログラム作成、特に病院Generalistのプログラムの作成。
A医学生5年生全員の総合診療部2週間の実習。1週目は外来で予診取り、2週目は、看護相談室、地域医療連携室、富山デイサービス福祉施設、富山県保健施設を1日ずつ見学体験する実習。外来での臨床能力育成と医療保健福祉の連携を学ぶ実習。
山本 和利 札幌医科大学地域医療総合医学講座
  近々の課題は、地域の需要に見合ったジェネラリストを数多く養成することである。その対策の一つとして、北海道という場でのジェネラリスト養成を主目的として後期研修プログラム「ニポポ」を立ち上げ、奮闘中である。
学会規約等
学会事業局
日本総合診療医学会  
事務局長 江村 正 (えむら せい)
佐賀大学医学部附属病院
卒後臨床研修センター専任副センター長(准教授)
住所 〒116-0013 東京都荒川区西日暮里4-5-17 
エスプラナード507号 オフィス・カイ内
担当:尾島五月
  TEL:03-5685-5802 FAX:03-5685-5805 
  E-mail:office-kai@pure.ocn.ne.jp